神戸は苦しみ、町田は耐えた…中東の強豪を沈黙させた「押し込まれることを嫌がらない」強さ【ACLE準優勝・町田が示したアジア制覇への課題と可能性】(2)の画像
岡村大八(右)の強さなどFC町田ゼルビアの守備はアジアでも通用していた。撮影/原壮史(Sony α1使用)

 FC町田ゼルビアが、AFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)で準優勝となった。あと一歩で優勝を逃した悔しさが募る一方で、わずか3年前までJ2で戦っていたチームがアジアの頂点まで迫ったことで、チームが急激に成長する可能性も示した。日本のクラブがアジアを制するために何が必要なのか。残る課題と成長の可能性を、サッカージャーナリスト後藤健生が探る。

■アジアでも通用した堅い守備

今シーズンの百年構想リーグでも、序盤戦では失点が多く苦しむ時期もあったが、最近は守備も安定し、堅い守備をベースに、カウンターも遅攻も(もちろん、セットプレーも)使い分けられるチームに変貌しつつあった。

 今大会のFC町田ゼルビアは、その両面をうまく使い分けられていた。

 といっても、町田の武器はやはりその堅守とセットプレーだった。

 町田の「日本らしからぬサッカー」がアジアの舞台で通用するかどうか……。僕は、ACLEが開幕した当初から今季のACL最大の注目点だと思っていた(『サッカー批評』2025年9月17日、「J1町田の『アジア的サッカー』は初挑戦のACLで通用するのか」)。

 そして、結果的に町田の「アジア的サッカー」はACLEで実に効果的だった。

 東地区のリーグ・フェーズを首位通過して臨んだ町田は、ファイナルズではサウジアラビアのアル・イティハドとアラブ首長国連邦(UAE)のシャバーブ・アル・アハリをともに「ウノゼロ」で下して決勝進出に成功した。

 同じく日本を代表してファイナルズに挑戦したヴィッセル神戸が準々決勝でアル・サッド(カタール)と3対3,準決勝でアル・アハリ(サウジアラビア)と1対2と、ともに点を取ったり取られたりという試合をしたのと対照的な戦いだった。

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