■中東クラブが嫌うプレー

 また、サウジアラビアやカタールの強豪クラブは、国内リーグでは他クラブに対して圧倒的な力を持つから、いつも攻め勝つ試合をしているはずだ。しかも、暑さという条件もあって、相手のプレスもそれほど激しくない。

 そんなサッカーに慣れている中東の強豪クラブは、日本のように強度の高い、あるいは集団的なしつこい守備に慣れていないのだ。

 アル・アハリは、明らかに町田を攻めあぐねていた。

 結局、ファイナルズで3試合を戦った町田は、270分間を無失点で耐え、決勝の延長前半のリヤド・マフレズのクロスを押し込まれた1失点のみで大会を終えたのだ(もちろん、相手シュートがゴールの枠に嫌われたり、VARに救われるなどの幸運もあったが)。

 また、無失点で耐えたといっても、町田は必ずしもリトリートしてゴール前を固めて相手のシュートの雨を跳ね返していたわけでもない。決勝戦の120分間を通じて、町田は9本のシュートを放ち、相手のシュートも14本に抑えている(AFCのサイトによる数字)。

 中盤での守備でも相手を抑えていたし、センターバックの3人、とくに中央の岡村大八の強さは光った。左ウィングバックの林幸多郎はマフレズとのマッチアップとなったが、ほぼ互角に戦ってマフレズを抑えていた。

 失礼な言い方をすれば、しばらく前までは、「ロングスロー要員」のような存在だった林だが、今ではマフレズと対等に渡り合い、しかも攻撃でも左サイドでのパスワークで攻撃の起点をつくる選手に成長していたのだ。

 

つづく

(3)へ続く
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