■内紛の歴史に終止符? 現代オランダを支える「和」
かつてのオランダはサッカーファンなら誰もが知るスーパースターの集団だった。親善試合は彼らにとって点呼。前半だけ本気でプレーしてお互いの調子を確かめ合い、後半は流しておしまい。“本気を出すのは本番(EURO、W杯)でしょ”と言いたげなプレーぶりだった。しかし、ビッグイベント中は個性派集団の集団生活だけに、“オランダの内部崩壊”は世界各国のメディアにとって格好のテーマだった。
だが今のオランダは親善試合でも手を抜かない。ブライトンでも魂のこもったタックルを決めるとガッツポーズを作ることで知られるDFヤン・ポール・ファン・ヘッケは、今回の親善試合、対エクアドルの終盤、タッチライン際でボールを刈り取ると大きく吠えてガッツポーズした。
今予選では、ファン・ヘッケは出場停止処分を受けたにも関わらず、代表チームに残って裏方としてチームを支えた。ファン・ヘッケに限らず、現在のオランダ代表はかなり和を大事にするメンバーが揃っている。当然のことながら、小さなアクシデントは今もあるようだが、昔のようなメディアを賑わすような内紛はここ数年、外に漏れてこない。オランダ人記者に聞くと、「それはジェネレーションの違いもあるだろう」という。
そういえば以前、「ルイ・ファン・ハールのような上から厳しく、明確に物事を伝えるタイプの指導者が、今の若い選手から好まれるんだ。(EURO2020で不本意な成績に終わった)フランク・デ・ブールはソフトすぎる」という声も聞いた。クーマンの采配についてはメディア、ファンから疑いの声も上がるが、それでも自立と規律のバランスを取るマネージメントは今時のオランダ人選手に合っているようだ。
























