■地形から方角をつかめる街
とにかく、出場権を得た日本代表は大会前にスイスのニヨンで事前合宿を行い、そして、ユーゴスラビア、メキシコと練習試合をおこなったのです。会場はスイス西部、レマン湖に面したローザンヌのスタッド・オランピーク・ドゥ・ラ・ポンテーズでした。
1954年のスイス・ワールドカップのために建設された陸上競技兼用スタジアムで、同大会では開催国スイスの開幕戦(対イタリア)やハンガリー対ウルグアイの準決勝などが行われました。当時は立ち見席が多くて約5万人が入ったようですが、小さなスタジアムです。現在は2部で戦っているFCローザンヌ・ウシーのホームとなっています。
僕はローザンヌ中央駅の駅前のホテルに泊まっていました。
レマン湖の畔には国際オリンピック委員会(IOC)本部があります。別にIOCに用事があったわけではありませんが、どんなところか見に行ってきました。中央駅のあたりからだと、湖に向かって下り坂が続きます。
レマン湖の対岸(南岸)はフランス領でアルプス山脈が連なっており、最高峰のモンブランを見渡すことができます。そして、背後(北側)にはジュラ山脈が聳えています。地質時代の時代区分「ジュラ紀」の語源になった山脈です。恐竜が栄えた時期ですね。
ですから、ローザンヌは北が山、南が湖という地形で全体として坂になっています。北に六甲山地、南に瀬戸内海という神戸と同じような地形です。
こういう地形だと、大局的には道に迷う心配はありません。高いほうが北、低いほうが南と覚えておけばいいわけです。








