■オール滋賀、悲願のJ参入
レイラック滋賀を指揮するのは、現役時代に京都サンガやベガルタ仙台などで活躍した角田誠監督だ。現在42歳の指揮官のもと、チームは序盤から積極的な戦いを見せた。ロングボールからのセカンドボール奪取に集中する戦い方でゴールに近づく。そして前半22分、右サイドからのクロスに秋山駿が頭で合わせて先制点を奪った。
直後の前半24分に失点して1−1の同点に追い付かれるも、2戦合計では4−3でリード。引き分けでもJ3昇格という条件の中、後半もハッキリとしたプレーを続けたレイラック滋賀は、元日本代表の川又堅碁と齋藤学を投入した沼津の反撃を跳ね返す。追い詰められた沼津が2枚の一発レッドで自壊する一方、レイラック滋賀にとっては歓喜のホイッスルが鳴り響いた。滋賀県初のJリーグクラブとなった。
クラブ発足から20年での悲願達成に、今シーズンから加入した元リオ五輪代表のGK・櫛引政敏は「オーナーや会長の顔が毎日見れるチーム、というのは初めて。本当に一体感があった」とコメント。その言葉からも、クラブが本気で生まれ変わろうとした結果であることが伝わってきた。
チームエンブレムは中央に琵琶湖、その周りには栗東トレーニングセンターがあることから競走馬の要素がデザインされている。スタンドを見ればとび太やT.M.Revolutionがデザインされた幕が掲出されており、ひこにゃんの旗が振られ、忍者が太鼓を叩いている。思い思いの地域の誇りを連れて、チャレンジャーたちが次のステージに進んだ。
■試合結果
アスルクラロ沼津 1-1 レイラック滋賀FC
■得点者
22分 秋山駿(滋賀)
24分 白輪地敬大(沼津)













