12月11日、Jリーグの年間表彰式「Jリーグアウォーズ」が横浜アリーナで行われ、登壇したラモス瑠偉氏と木村和司氏の“かけがえのない絆”に温かい拍手が贈られた。
2025年シーズンを彩った多くの現役Jリーガーたちが集結し、壇上で華やかなスポットライトを浴びた中、Jリーグの土台を作ったセルジオ越後氏、ラモス瑠偉氏、木村和司氏の3方が「チェアマン特別賞」を受賞した。
受賞スピーチでは、2015年に脳梗塞を発症して闘病生活が続いた木村氏は車椅子姿で、ラモス氏にエスコートされる形で登壇した。マイクを向けられると「ありがとう」と感謝を伝えた。
ここで木村氏が言葉を詰まらせると、会場からは少し心配する空気に…。するとラモス氏が後方からフォロー。機転を利かせて「あの、和司、ちょっとシャイなところがありますので、なかなかしゃべらないんですよ。本当に昔からシャイで、ピッチの中では天才だけど、ピッチから離れるとどうしようもないんですよ(笑)」と病状を慮りながら、ユーモアをまぜた話で会場を和ませた。
さらに「ひとつだけ言わせてもらいます。私(Jリーグ)開幕の時、もちろん勝ちたかったし、特に相性の悪いマリノスに勝ちたかったけど負けてしまった。でも最後、和司のひと言で救われた。『結果やない。ワシら、この舞台で、こんな6万人の下でプレーできて、ワシらは幸せやで』と言ってくれた」とのエピソードを語った。そして木村氏に「覚えてないの?」と振ると、木村氏は「覚えてる、覚えてる」と笑みを浮かべながら頷いた。
優しい言葉を続けたラモス氏。「あの時は(試合に負けて)少し落ち込んでたから、本当によかった。今回もおめでとう」と語り、木村氏の背中をさすった後、頭部に優しくキスをした。









