12月6日、J1リーグ最終節が行われ、清水エスパルスの元日本代表MF乾貴士が最終戦セレモニーに出席し、涙のスピーチを行った。
清水が本拠地IAIスタジアム日本平にファジアーノ岡山を迎えた一戦。今季限りでの清水退団が発表されていた37歳の乾は、今季29試合目のスタメン出場(途中出場9試合)でピッチに立った。試合は1−2で敗れることになったが、随所で抜群のテクニックを見せてファンを沸かせた。
その試合後のセレモニーで、同じく今季限りでチームを去ることが発表された秋葉忠宏監督のスピーチの後、北川航也キャプテンの言葉を挟み、乾がマイクの前に立った。
温かい拍手が湧き起こる中、「今日、勝てなくてすみませんでした」と謝罪した乾は「今季限りで…今季限りで、清水エスパルスを退団することになりました」と込み上げる涙で言葉を詰まらせながらファン、サポーターに感謝の言葉。そして「ここを離れるのは本当に辛いですし、もっとこのアイスタとファンの皆さんの前でプレーがしたかったです」と続けた。
そして乾は「何度か今シーズン、引退も考えたんですが」と明かしながら「やっぱりこんな形で引退はしたくないので、もうちょっと頑張りたいなと思います。GMの反町(康治)さんに“俺を見返してみろ”って言われたので、絶対見返せるように頑張ります!」と現役続行を改めて宣言した。
ここで再び込み上げる涙をぬぐった乾。「何を話すかちょっと忘れましたけど」とファンの笑いを誘った後、「一つだけ本当に伝えたかったことは、僕に街中で会った人たちとかSNSでコメントをくださる方に“清水に来てくれてありがとうございました”と…、そう言ってもらうことがすごくうれしかったです」と声を震わせながら「受け入れてくれて、拾ってくれて、そして、こんな僕を応援し続けてくれて、本当にありがとうございました」と感謝しながら笑顔を見せた。









