■勝負の交代から「わずか2分後」の決勝弾!
鬼木監督が勝負に動く。72分に田川に替わって荒木遼太郎、MFの知念慶に替わって舩橋佑が投入された。
同じタイミングで、東京Vもこの試合で素晴らしいパフォーマンスを発揮した両シャドーを交代させたが、交代カードの切り合いになると選手層の厚い鹿島が圧倒的に有利になる。
その「勝負の交代」からわずかに2分後、鹿島の決勝ゴールが生まれた。
東京Vの右WBとして上下動を繰り返していた内田陽介に鹿島の松村がプレッシャーをかけると、内田からのパスは荒木の足元に入ってしまった。
内田は明治大学出身の23歳。J1リーグ出場は9試合目という若い選手だったので、強度の高い試合の中で疲労が溜まっていたとしても不思議ではない。
荒木はボールを前に持ち運んでから、前線のレオ・セアラに正確なパスをつける。レオ・セアラがDFから離れる方向に持ち出してシュート。これは、東京VのGK、マテウスがブロックしたが、そこに最初に内田にプレッシャーをかけてから足を止めずに走り込んできた松村が到達して、こぼれ球を蹴り込んだ。
東京Vの選手たちに疲労の色が濃くなった時間帯に、運動量のある松村を入れてプレッシャーをかけたこと。そして、交代で入ったばかりでフレッシュなうえ、モチベーションも高い荒木が関与……。
まさに、鬼木監督の采配が的中したのだ。











