W杯の試合数「大幅増」を可能にした570億円の補償金、グループ最終節はテレビ時代「最多」の1日6試合【抽選会前の緊急ガイド「48チームの初ワールドカップ」こうなる!】(2)の画像
2022年カタール大会では、イングランドのクラブに約52億7986万円が支払われたという。日本代表キャプテン遠藤航が今後もバプールに所属するならば、彼の分はリバプールに支払われることになる。撮影/原悦生(Sony α1使用)

 いよいよ来週末、世界中が注目するサッカーワールドカップの抽選会が行われる。日本代表に関することだけでも、どんなチームと一緒のグループになる可能性があるのか、さらには、決勝トーナメントのことまで考えると有利な組はどこかなど、気になる点は多い。そこで、来年から参加チームが32か国から48か国に増えることで複雑になった大会方式を含め、サッカージャーナリスト大住良之が抽選会および本大会に向けての「注目ポイント」を徹底的に洗い出す!

■所属クラブに支払われる「選手の日当」

 そもそも代表チームによるワールドカップは、決勝まで7試合が限界であると私は考えていた。選手と契約を結んでいるのはクラブである。代表チームは、クラブから選手を借り受けて活動をする。クラブもワールドカップ出場や活躍で選手の資産価値が上がるからそれを容認してきたが、欧州のクラブが選手に多額の報酬を払うようになった今世紀、32日間、7試合は、クラブの「許容限度」だったからだ。

 しかし2010年大会から、出場チームへの「賞金」のほかに、選手を出したクラブへの「補償金(クラブ・ベネフィット・プログラム)」が支払われるようになった。当初は総額4000万ドル(当時のレートで約36億円)だったが、次第に増額され、2022年カタール大会では総額2億900万ドル(当時のレートで292億6000万円)となった。この大会の総参加選手837人。これにそれぞれの選手が大会で過ごした日数を乗じて総日数を算出し、1日当たりに均等割りした額(この大会では1万950ドル=当時のレートで約153万3000円)に各選手が大会で過ごした日数をかけたものが所属クラブに支払われた。

 FIFAの発表によれば、イングランドのクラブはこの制度で総計3771万3297.71ドル(約52億7986万円)を受け取ったという。その「補償金」がクラブの「許容限度」をアップさせた結果が、今回の「大会期間39日、決勝まで8試合」なのである。ちなみに、今大会の「補償金」は、前回より約70%増の総額3億5500万ドル(現在のレートで約568億8000万円)である。

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