東京ユナイテッド監督が語った「差」、元Jリーガーの名前が並ぶ「上位チーム」、三笘薫の大学時代との「違い」【Jリーグ入りの最初の関門「地域チャンピオンズリーグ」を変革せよ】(3)の画像
大分トリニータなどで活躍した現在37歳の松本怜も、地域リーグでプレー。日本サッカーの底上げは、着実に進んでいる。

 Jリーグ入りを目指すクラブの「最初の関門」となるのが、全国地域チャンピオンズリーグである。今後の日本サッカーの底上げのためにも、同大会は「変革の時期」に来ていると言うのは、サッカージャーナリスト後藤健生だ。どのような「変革」が必要なのか?

■「あらゆる意味でレベルの差があった」

「レベルアップ」に関して、決勝ラウンドで全敗に終わった東京ユナイテッドFCの福田雅監督が語っていた。

 東京ユナイテッドは慶應義塾大学ソッカー部のOBチーム、慶應BRBに東京大学ア式蹴球部OBチームが加わって結成されたチームで、Jリーグ加入も目標としているが、現状は「アマチュアクラブ」の位置づけだ。

 他のJリーグ加盟を目指すチームのように元Jリーガーを加えることもなく、毎日トレーニングを行える環境にもない。

 福田監督は「地域CLに出場した他チームとはあらゆる意味でレベルの差があった。それを埋めて、この舞台で勝つためにはフォーマットを変える必要がある」と言う。

「すべて1点差の負けだったが、明らかな差があった」と福田監督。

 たとえば、優勝したジェイリースのキャプテンは現在35歳の八反田康平。筑波大学時代にユニバーシアード代表となり、その後、清水エスパルス名古屋グランパスで活躍した選手だ。また、右ウィングバックの松本怜は現在37歳だが、青森山田高校から早稲田大学に進み、Jリーグでは横浜F・マリノスに入団。大分トリニータでJ3降格とJ1復帰までを経験した選手だ。

 メンバー表の「前所属チーム」の欄を見ても、ジェイリースFCやヴェロスクロノス都農の場合は、Jリーグクラブの名前がズラッと並んでいる。

 これに対して、東京ユナイテッドの選手たちの「前所属チーム」はほとんどが大学チームなのだ。

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