後藤健生の「蹴球放浪記」第288回「あまりヘアスタイルを変えないでね」の巻(1) U-20ワールドカップ最大のサプライズは「日本に辛勝」フランスの“その後”じゃなくて「最多優勝国」監督の“頭”の画像
アルゼンチンが地元優勝を果たした1978年ワールドカップ決勝の入場券。今回のU-20ワールドカップでは決勝で敗れた。提供/後藤健生

 サッカーは常に変化している。そうして新たな時代が築かれていく。だが中には混乱を生む、歓迎されない変化もある。蹴球放浪家・後藤健生が、頭を悩ませたように……。

■フランスを圧倒も「またしても!」の敗退

 チリで開催されていたU-20ワールドカップ。日本代表は、アジアカップ当時に比べると攻撃への積極性が増して見違えるようなパフォーマンスを発揮。3戦全勝でグループリーグを突破しました。そして、迎えたラウンド16でもフランスを圧倒。前半からチャンスの山を築き上げましたが、最後までゴールを割ることができず、延長後半も終了間際に不運なハンドを取られて0対1で敗退となりました。

 相手のフランスは、この年代のトップチームではないということですが、それにしてもフランスをあそこまで圧倒したのはすごいことだと思います。

 しかし、結果はまたしてもラウンド16での敗退。

 さまざまなカテゴリーのワールドカップで(男子の場合)、日本代表はグループリーグは突破するのですが、どうしてもラウンド16の壁を超えることができません。

 これだけ、同じことが繰り返されているのですから、何か原因があるはず……。日本サッカー協会としても、そのあたりの分析はしっかりしてもらいたいものです(視察に行ったはずの技術委員長は大会を見ることができませんでしたが……)。

 その後、フランスは準決勝まで進出しました。あのフランスがベスト4まで行けるのですから、日本もラウンド16の壁さえ超えられれば、ファイナリストへの道が拓けるのではないでしょうか?

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