■中国では黄酒より「白酒」
日本では江戸時代末期から明治時代にかけて、多くの中国人がやってきて各地の料理をそれぞれ作って同郷の人を相手に商売をしていましたが、日本人の中でもハイカラ好きが中華に挑戦するようになり、日本人客が多くなると、食材も味つけも次第に日本人向けにアレンジされて日本式中華料理が完成。「青椒肉絲」も日本の中華の中でポピュラーになっていったというわけです。
だから、たまたまマンチェスターで入ったその店には「チンジャオロースー」も「青椒肉絲」も存在しなかったというわけです。
日本式の「〇〇料理」の常識を、現地の(あるいは他国の)「〇〇料理」の店に持ち込んではいけないということです。
日本の中華料理店にはたいてい中国酒として紹興酒が置いてあります。中国浙江省の紹興市で作られる、もち米を原料とした醸造酒で、アルコールは十数パーセントですから日本酒と同じくらいです。
ただ、中国のどこに行っても紹興酒が置いてあるわけではないのです。
紹興酒と同じように、米から作って茶色い色をした醸造酒全般のことを「黄酒」と言いますが、紹興酒は最も有名な黄酒なのであって、店によっては(地方によっては)紹興以外で作られた黄酒が置いてあるかもしれません。
また、中国では食糧難のため、米を原料にした黄酒よりも雑穀を原料にした蒸留酒である「白酒」のほうが奨励された時代もあったそうで、今でも強い「白酒」を飲む人のほうが多いようです。「白酒」は数十度の度数ですから、飲み過ぎないようにご注意ください。









