■前半と力関係が「完全に逆転」するも…

 柏はハーフタイムに3人を交代。戸嶋祥郎と山田雄士が自陣でのボール保持をサポートするようになると、小泉佳穂、小屋松知哉、山之内佑成が高い位置でボールに関与して川崎から主導権を奪った。

 前半とは力関係が完全に逆転し、62分には小泉にゴールが生まれて1点差に。柏は攻撃を緩めることなく押し込み続け、同点になる場面を何度も作り出した。

 川崎はゴール前でなんとかこらえ続け、75分に3枚替えで変化を狙う。すると85分、柏のビルドアップを大島僚太がプレスで阻止することに成功。

 こぼれたボールはロマリッチから宮城天へと渡り、最後は伊藤達哉がゴール。苦しい時間を耐え続けた川崎が、再び差を2点にしてみせた。

 ところが、またしても川崎にアクシデントが。そのプレーで大島が倒れ込んでしまう。試合再開の場面ではなんとかプレーに戻ったものの、すぐにプレー続行不可能となり、担架でピッチを去ることになってしまった。

 交代枠を使い切っていた川崎は10人で戦うことになり、再び柏の猛攻を浴びることになった。

 それでも、全員でどうにかしのぎ、スコアを保ったまま試合終了を迎えることに成功。川崎が2点リードで1戦目を終えた。

 苦しい展開の中で2点差という結果を得た、という安堵はあったものの、「このままでは(2戦目は)圧倒されてしまう」(佐々木旭)と、選手たちは柏の強さを改めて痛感。

 キャプテンの脇坂泰斗は試合後のサポーターへのあいさつの場面で厳しい表情を崩さなかった。

 追いかける柏だが、2点差がセーフティリードでないことは、この日の後半を見るだけでも明らか。

 今シーズンの躍進ぶりをタイトル獲得という形で残したい、という強い思いが柏サポーターに共有されており、次のホーム・日立台は特別な雰囲気に包まれるだろう。

 リカルド・ロドリゲス監督も「ホームでサポーターの力を借りながら逆転したい」と、その力の大きさへの期待を口にした。

 運命の2戦目は、12日の16時キックオフとなっている。

 

■試合結果

川崎フロンターレ 3-1 柏レイソル

■得点

10分 山本悠樹(川崎)

23分 ファンウェルメスケルケン際(川崎)

62分 小泉佳穂(柏)

85分 伊藤達哉(川崎)

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