■際立った「元イングランド代表」の存在感
いずれにしても、スコアレスのまま後半に入ると、後半開始から呉世勲に代わってトップに起用された藤尾翔太が前線でよく動いてパスを引き出すことで、攻撃のギアはさらに上がった。
また、相手の最終ラインとMFの間のスペースを使う動きもようやく出てきて、町田は攻勢を強めた。しかし、町田はカウンターによって先制を許してしまう。
60分、昌子がロングボールを入れたものの、李勝模(イ・スンム)にカットされ、そのままドリブルで仕掛けてくる李勝模に昌子が対応したが、李勝模は右サイドからフリーで上がってきたジェシー・リンガードにパス。慌てて昌子がリンガードをマークに行くが時すでに遅く、リンガードが正確なクロスを送り、逆サイドから侵入してきたドゥガンジッチが確実に決めた。
ソウルにとっては狙い通りのカウンターだった。
ソウルは守勢に回る時間が長かったが、ボールを握ると随所に良さを発揮した。
町田がハイプレスをかけてもワンタッチ・パスをつないで抜け出すことができたし、両サイドバックとくに左の朴秀日(パク・スイル)の攻撃参加などは非常に戦術的で機能的だった。そして、なんと言ってもトップ下のリンガードの存在感!
マンチェスター・ユナイテッドをはじめ多くのプレミアリーグ・クラブで活躍し、イングランド代表歴もあるリンガードのクレバーなポジション取りとパス技術の高さが目立った。そもそも、リンガードほどの選手がソウルにいること自体が驚きだ。