■なぜ「ゴール」を奪えなかったのか
ノックアウト・ラウンドに入ってからの試合で相手に先制ゴールを許したら、相手は必ず守備を固めてくるだろう。そういう状況になったとしたら、オーストラリアやサウジアラビアよりもさらに強い相手の強力な守備陣を破って得点しなければ、即刻敗退となってしまう。
「優勝」するためには、そうしたノックアウトステージの5試合を勝ち抜かなくてはならないのだ。
完全に自分たちがコントロールしたメキシコ戦でゴールを決められなかったというのは、そういう意味を持つことなのだ。
日本代表は、なぜメキシコからゴールを奪えなかったのだろうか?
前半の立ち上がりには、日本に何度か決定機が訪れた。開始4分でハイプレスからボールを奪った日本は堂安律から久保建英につなぎ、久保がペナルティーエリア内の右サイドからフリーで狙った。スペイン・リーグでも何度もゴールを陥れている得意の角度だったのだが、シュートはゴールの枠を外れてしまった。その後も中央からの遠藤航、久保のシュートなどチャンスは多かったが、GKのルイス・マラゴンの好守もあって、結局、前半はゴールを奪うことができなかった。