■強豪を相手に「ドス・ア・セロ!」
人口約90万人のコロンバスは「アメリカ・サッカーのホーム」と言ってもいい町だ。1999年にアメリカで2番目(1番目は1913年だった!)に誕生したサッカー専用スタジアムがあり、収容は2万人余りと大きくはなかったものの、その後のアメリカでのサッカー専用スタジアム建設ブームの先駆けとなった。2003年FIFA女子ワールドカップの舞台となり(日本はここでアルゼンチンに6-0の勝利を得た)、アメリカの男子代表チームも12試合を戦った。
なかでも人々の記憶に残るのがその2試合目、2001年2月に行われたメキシコとのワールドカップ・北中米カリブ海最終予選初戦だ。アメリカはこの地域きっての強豪を相手に、2-0の勝利を飾ったのである。アメリカはコロンバスでメキシコを相手にこれまで5試合のワールドカップ予選を戦い、4勝1敗。4つの勝利はすべて「2-0」というスコアだった。同じスコアが重なったことで、アメリカのサポーターの間からはメキシコ戦のたびに「ドス・ア・セロ(2対0)!」のコールが上がるようになったという。