どこよりも早い「サッカー日本代表アメリカ遠征」対戦チーム分析(2)初戦メキシコ戦は「完全アウェイ」必至、中2日の3400km移動で挑む第2戦は「アメリカ・サッカーのホーム」の画像
アメリカ代表とは、カタール・ワールドカップを前にした2022年9月にも対戦した。撮影/中地拓也

 サッカー日本代表が、ワールドカップ本大会に向けての準備を本格的にスタートする。9月にアメリカへと遠征し、アメリカ代表、メキシコ代表と親善試合を行うのだ。本大会が行われる国で、開催国と戦える意義は大きい。この2戦の注目ポイントを、サッカージャーナリスト大住良之がひと足早くスカウティング(対戦チーム分析)!

■メキシコ戦は「土曜日の夜の試合」

 メキシコ戦は、アメリカのカリフォルニア州オークランドで現地時間9月6日土曜日の午後7時キックオフで行われる。オークランドはサンフランシスコ湾を挟んでサンフランシスコ市と向かい合う人口44万人の港湾都市で、かつては日本からの移民が上陸した土地として知られていた。

 会場の「オークランド・コロシアム」は、主にベースボールとアメリカンフットボールに使用される多目的スタジアム。観客席を動かすことで、ベースボールでは約3万5000人、フットボールでは約5万6000人の収容力を持つ。サンフランシスコ都市圏には日本人や日系人も多数居住しているが、メキシコ系の人も多く、土曜日夜の試合とあって「アウェイ」の雰囲気になるのは必至だ。

 アメリカとの第2戦は、9月9日午後7時37分キックオフ。会場は、オハイオ州コロンバスの「Lower.comスタジアム」である。

 コロンバスはアメリカでの感覚では「中西部」とされているが、地理的には東海岸に近く、「東部夏時間」を採用としている。「太平洋夏時間」のオークランドとの時差は3時間もある。距離は約3400キロ。これは、東京の羽田空港から中国とベトナムの国境あたりまでの距離に等しい。日本代表は、メキシコ戦が終わった後、この距離を移動して3日後のアメリカ戦に臨むのである。

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