
6月11日に各地で行われた天皇杯2回戦で、JFLのラインメール青森がJ1の横浜F・マリノスを2-0で破る金星を上げた。その先制点となった“激レアGK”廣末陸によるゴールが話題をさらっている。
舞台はニッパツ三ツ沢球技場。J3のひとつ下のカテゴリーとなるJFLで現在首位(7勝4分け)を走る青森が、J1で最下位(3勝5分け10敗)に低迷する横浜FMと対戦した一戦は、カテゴリーの上下よりも現在のチーム状態がそのままピッチ上に反映される形で決着した。そして、その“ジャイアントキリング”の立役者は、青森の背番号17、ピッチ上で一人だけ黄色のユニフォームを着たGK廣末だった。
立ち上がり4分のピンチを右手ファインセーブで防ぐと、その後のCKからのピンチはポストに救われる。そして迎えた前半35分、味方がPKを獲得すると、自陣ゴール前から敵陣ペナルティーエリアまで駆けつけてPKキッカーを務める。異様な雰囲気に包まれた中、右足インステップで豪快なシュートを打つような助走から、右足インサイドでゴール右隅に冷静に流し込んだ。
廣末は現在26歳。青森山田高校の選手権初優勝に大きく貢献した後、2017年にFC東京に入団し、レノファ山口FC、FC町田ゼルビアへの期限付き移籍を経て2021年に青森に加入。以降、GKながら公式戦で4年連続ゴール(右足ボレー、PK、ヘディング、PK)を決め、2024年9月に放送されたテレビ朝日の『激レアさんを連れてきた。』に出演して話題をさらった。そして今回、見事に5年連続でのゴールを決めたのだ。