■「新しい戦力」が欲しいポジション
――実際に、アメリカ遠征に割り込んでいけそうな選手はどのくらいいそうですか。
後藤「人数としては、相当少ないんじゃないかな」
大住「そうだね。今回初めて、あるいは久しぶりに招集された選手たちから、3人くらいは入っていけるんじゃないの」
後藤「それが誰になるか。大住さんなら誰を入れますか」
大住「鈴木唯人は良いと思うな。鈴木淳之介もそうだし、あとは平河悠だね。後藤さんが伊東純也のケガの話をしていたけど、伊東はスピードも運動量もちょっと落ちている感じがする。堂安律や三笘薫とはまた違う、ああいうガンガンと突っ切っていく選手が1人は欲しい。だから、平河。イングランドに行って1年ほどだけど、よく伸びたと思うね。それから町野修斗も悪くないと思った」
後藤「そこなんだよね。誰かすごいCFが出てきてくれたらなあ。町野も悪くはないんだけど、じゃあ上田綺世より良いかと言われると…」
大住「そうなんだよね。今回の最終予選で、日本は10試合を戦って合計30点。ということは、1試合平均3点なんだよ。これは最終予選では異常に高い数字だと思うんだけど、その中で個人の最多得点は小川航基と、最終戦で2ゴールを決めた鎌田の4点なんだよね。チームで30点取るというのは、ふつうは少なくとも1人で10点取るエースがいてこそ実現するものなんだよ。当初は上田綺世がエース候補だとみられていたけどケガをしてしまい、代わって小川がバンバン点を取って、どっちがいいかなと言っていたら、両方とも使えなくなってしまった。それでもインドネシア戦みたいに大量点を取るんだからねえ」
後藤「CFは決め手なしのままだね。新しい戦力が一番、欲しいポジションなのに」