
6月8日に行われたJ3リーグ第15節で、栃木シティが1−0でギラヴァンツ北九州に勝利した。その決勝点となった41歳のFWピーター・ウタカの豪快ゴールが反響を呼んでいる。
Jリーグ参入1年目の今季、開幕13試合を8勝4分け1敗の好スタートを切って首位を走っていた栃木シティだったが、前節のガイナーレ鳥取戦に0−1で敗戦を喫して首位陥落となった。迎えたこの日も1点が遠い展開となり、前半32分に相手選手が退場処分となってから多くのシュートを放ちながら、0−0の状況が長く続いた。
その閉塞感を“ひと振り”で変えたのが、今年3月に加入したウタカだった。これまでサンフレッチェ広島や京都サンガF.C.、ヴァンフォーレ甲府などで数多くの“理不尽ゴール”を決めてきたベテランストライカーは、後半23分から途中出場すると、その6分後の同29分に仕事をする。
左サイド後方から田中パウロ淳一が左足でカーブをかけたクロスボールを前線に送り込むと、前残りしていた身長187cmのCBマテイ・ヨニッチがボックス内で競り勝って頭で折り返す。このボールにウタカが反応。後ろ向きの状態からうまくバウンドに合わせて振り向きざまに左足を振り抜き、相手DFの股の間を抜く強烈なシュートをゴール右隅へ突き刺した。