■精度が落ちた「ボール扱い」

 2失点目は、三浦颯太が傷んでタッチラインの外で治療し、まだ交代ができていない状態。つまり、川崎が1人少ない状態を利用されたものだが、川崎サイドから見て左からクロスを上げられた瞬間、ゴール前ではマフレズとケシエがフリーになっており、ケシエに決められた。センターバックのうち、丸山祐市はニアをケアしていたが、高井幸大のカバーが遅れていた。

 ふだんの、あるいは準決勝の時の川崎だったら、ああいった守備の遅れはなかったのではないだろうか? 明らかに、決勝戦では川崎の選手たちの動きが悪く、また、ボール扱いの精度も落ちていた。マルシーニョには、何度か決定機に近い場面があったが、最後のプレーにキレがなかった。

 当然のことだ。

 川崎には、準決勝から決勝まで中2日しかリカバリーの時間が与えられなかった。準々決勝から決勝まで中2日での3連戦。しかも、準々決勝でも、決勝でも相手は1日多い中3日の日程だった。

 しかも、気温が30度を超える中での試合であり、相手の個人能力が高いため、ふだん以上に消耗は激しかっただろう。

(3)へ続く
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