【J2磐田が勇気を持ってアタッキングフットボールを押し進める意味(2)】攻撃的スタイルの中で守備のリスクとどう向き合うか……現代フットボールの大きなテーマと、チャレンジし続けることの画像
ジュビロ磐田が山形戦で得た成果とは 撮影:中地拓也

 4月5日のJ2リーグ第8節で、確かにホームのモンテディオ山形が、これだけ対策をしてくると、ジュビロ磐田のジョン・ハッチンソン監督のアタッキングフットボールがチームに共有されてきている磐田でも、そう簡単にゴール脇のポケットを取るような形は作れない。

 それでも右サイドバックの植村洋斗は「何シーンか背後をとってクロスに持っていけるシーンがあって。相手も100%はそこに対応できないと思うので。どれだけ背後のランニングを誰が取れるかというので相手が崩れることになる。そういう背後のアクションが少なかった」と振り返る。
 自分たちがボールを持って攻めるチームが相手に対策された時に、どうすれば良いのか。その1つは対策の裏をかくようなルートを見つけて突いていく方法だ。
 山形で言えば、ボールサイドにタイトな守備をしてくる分、反対側はスペースになっていることが多かった。そこから大きくサイドに振れば、素早くスライドしてくるが、斜めのパスを奥に入れていくことで、そのスライドが間に合う前に攻め切ることができる。おそらく風の影響もあってか、そうしたトライがほとんど見られなかった。

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