【J1柏が直面する課題。ミラーゲームと引いた相手に向き合い、勝利するには(1)】小泉佳穂が指摘する、ボールを持つ側に共通する難しさ。「何か起こさないといけない時に、もっと何かできるように」の画像
柏レイソルの小泉佳穂 撮影:中地拓也

 柏レイソルはホームで東京ヴェルディにスコアレスドロー。その結果とともに、試練を突きつけられる試合となった。

 同じく3ー4ー2ー1のシステムで、いわゆる”ミラーゲーム”の構図だが、ヴェルディはポゼッションに優れる柏を相手に、5バックをベースに構えながら、タイトなマンツーマン気味のプレスで自由を奪いにきた。
 リカルド・ロドリゲス監督は「ヴェルディさんの強度の高いプレスに苦しんだ時間帯が長かった。それをはがすことができない苦しい時間帯が続き、前半にはなかなか決定的なチャンスを作ることもできていませんでした」と振り返る。後半はヴェルディのハイプレスも限定的になる中で、左シャドーの仲間隼斗に代わり投入された渡井理己が、中盤のポゼッションを高めながら全体が流動する中で、よりチャンスを作ることに成功した。
 後半の立ち上がりに、ヴェルディのロングボールをボランチの熊坂光希が奪って、小泉に預けたところから左に大きなサイドチェンジが小屋松知哉に通り、1トップの垣田裕暉とシャドーの渡井、そして右ウイングバックの久保藤次郎が走り込むというシーンがあった。
 しかし、自分たちがボールを持ったところからはアタッキングサードまでボールを運べても、5バックを敷くヴェルディの守備を破りきれずに、最後は点で合わせにいくシーンが増えた。

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