【2026年W杯優勝に不可欠な得点力。3月シリーズ無得点のFW陣の今後は?(2)】今後も上田と小川の1トップ主軸も、小川は強豪相手にどこまでやれるか未知数。1年3か月で新戦力の台頭はあるのか?の画像
サッカー日本代表の上田綺世、小川航基、町野修斗、古橋亨梧に後藤啓介(アンデルレヒト)が割って入れるか 撮影:中地拓也

 今回の3月シリーズの日本代表は1勝1分で終了。2026年北中米ワールドカップ(W杯)出場権獲得という成果を残したものの、W杯優勝という大目標を目指すには、まだまだやるべきことが多いという厳しい現実を突きつけられることになった。

 そこで、得点源となるべきFW陣に目を向けると、まずバーレーン戦で上田綺世(フェイエノールト)と町野修斗(キール)のターゲットマンタイプが揃って出場。サウジ戦では前田大然セルティック)と古橋亨梧(レンヌ)のスピード・裏抜けタイプがプレー。やはり大黒柱の風格を示したのは上田だった。
 まだ法政大学在学中だった2019年のコパアメリカ(ブラジル)に抜擢され、A代表デビューを飾った頃の上田は多彩な得点パターンやゴール前の嗅覚など、どちらかというと得点に特化したタイプのFWだった。その当時から森保監督は「ボールを収める仕事が物足りない」と課題を指摘。上田もそこを意識して取り組んできた。
 その能力が飛躍的に伸びたのが、2023年夏のフェイエノールト移籍後。当初はメキシコ代表のサンティアゴ・ヒメネス(ACミラン)が君臨し、上田の出番は限定的だったが、彼は地道に足りない部分を埋めようと努力を重ねてきた。そして今年に入ってからロビン・ファンペルシー監督が就任すると、彼のポテンシャルがより高く評価されるようになり、最前線でスタートから出る機会も増えた。そういう自信が今回のバーレーン戦でも如実に出ていた。本人も「得点できたら一番よかったですけど、自分が増やしてきた引き出しの中でチームに貢献できるところは貢献できたんじゃないかなと思います」と手ごたえをつかんだ様子。今後も絶対的エースとして2度目のW杯に向かっていくことになりそうだ。

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