■「完全に支配した」ゲーム
実際、埼玉県熊谷市の熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で行われた試合は、浦和が完全にコントロールした一方的な試合だった。
立ち上がりの5分に武漢はMF宋菲(ソン・フェイ)からのロングボールで1トップのテリー・エンゲシャ(ケニア代表)が抜け出して、枠内シュートを放った場面があり、これはGKの池田咲紀子がはじき出したものの、その後、武漢が連続してCKを獲得する時間帯もあった。
しかし、開始から10分ほどが経過すると、ゲームは完全に浦和が支配した。
立ち上がりの場面で脅威かと思われたエンゲシャだったが、さほど足が速いわけでもなく、浦和のCB長嶋玲奈と後藤若葉が連係して完封。いつも安定したプレーを見せるキャプテン柴田華絵とこの日は絶好調だった角田楓佳のボランチ・コンビがセカンドボールを拾いまくり、1トップで起用された高橋はなが前線で体を張り、2列目の島田芽依、塩越柚歩、伊藤美紀がクロスを入れたり、自らカットインするなどチャンスを作り続けた。