■立ち上がり15分間の「支配率」
さて、その出場権獲得を決めたバーレーン戦は本当に厳しい試合だった。
立ち上がりからボールを支配されて攻め込まれ、日本がボールを持ってもすぐに囲い込まれて、なかなかパスがつながらない。日本にボールが渡るとバーレーンは2人、3人と群がるように保持した選手を追い詰め、日本選手がなんとか切り抜けても次のパスが不正確になったり、そこをまた狙われたりした。
日本サッカー協会が出した公式記録によれば、立ち上がり15分間のボール支配率は日本48.0%に対し、バーレーンは52.0%。以後の時間では日本が落ち着き、前半15分~30分では71.0%対29.0%、試合全体を通すと60.9%対39.1%となることからも、バーレーンの「入り」がいかに良かった(あるいは日本が悪かった)かは、一目瞭然だ。
そして、この時間を過ぎても、日本のボール保持はDFラインとボランチでの「行っては帰り」が多く、なかなか「縦」に「差し込む」ことができなかった。縦パスを送っても、そこに厳しくプレッシャーをかけられて、戻すしかなかったのだ。
その結果、これまでの予選6試合で威力を発揮してきた日本のコンビネーション攻撃はほとんど発動されなかった。