【2025年J2「第3節」ロアッソ熊本VSRB大宮アルディージャ「徹底分析」】J2復帰で開幕3連勝の大宮、元日本代表が猛然スライディングの「当たり前の献身性」【戸塚啓のJ2のミカタ】(1)の画像
献身性を見せる杉本健勇(RB大宮) 撮影/原壮史

■J2復帰のRB大宮が開幕3連勝で首位に!

【3月2日 13時3分キックオフ 熊本 0ー4 大宮 えがお健康スタジアム】

 戦国J2の序盤戦は、明暗がくっきりと分かれている。

 J2リーグは3月1日、2日に第3節を消化し、波乱含みの展開となっている。J1から降格してきた北海道コンサドーレ札幌サガン鳥栖、それに昨シーズン4位のモンテディオ山形が3連敗を喫しているのだ。いずれも、J1昇格候補にあげられていたチームである。

 その一方で、J3からJ2へ復帰したRB大宮アルディージャが3連勝を飾っている。今節はロアッソ熊本とのアウェイゲームに臨み、4対0で快勝した。同じく3連勝のジェフユナイテッド千葉を得失点差でかわし、堂々の首位に立っている。

 RB大宮の開幕3連勝は、レッドブルグループの一員となったことによるものと受け止められるかもしれない。もちろんそれはある。しかし、好スタートの何よりの理由は「積み上げ」である。

 J3優勝によるJ2復帰を果たした昨シーズンの編成を、ほぼそのまま維持して今シーズンを迎えている。開幕から採用されている3-4-2-1のシステムは、昨シーズンからの主戦術だ。

 ここまで3試合のスタメンを見ると、実に10人が3試合連続で先発している。長澤徹監督が就任2年目を迎え、シーズン開幕の時点でチームがしっかりと固まっているのだ。

 主力のCB市原吏音が、U―20日本代表の活動で開幕から不在となっている。それでも獲得可能な最大勝点を得ているのは、チームとしてのクオリティを示していると言えるだろう。

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