■実に「多彩だった」パス回し
オーストラリア戦では日本選手がスリップする場面が何度かあったが、ピッチコンディションに慣れているという意味でもオーストラリアに有利だった。
こうして、さまざまな意味で日本は不利な状況での戦いとなったが、それでも内容的には日本はけっして劣ってはいなかった。
ボール・ポゼッションはほぼ互角の数字だったが、相手陣内で意図的にボールを動かし続けたのは日本だったし、シュート数でもオーストラリアの6本に対して、日本は倍の12本を記録している。
中盤でのつなぎ、前線へのロングボール、フリックして相手の守備を飛ばすなど、パス回しは実に多彩だった。そして、2点を追う終盤まで猛攻を仕掛け続けた。
初出場や初スタメンの選手が多い中で、これだけの試合ができたのだから、日本選手の能力の高さを示したと言っていいだろう。
相手のオーストラリアは、しっかりとパスをつないでくるスタイルのチーム。守備を固めてカウンターを狙ってくる中東勢に比べれば、日本選手にとっては戦いやすかったのかもしれない。