失点にも「動じなかった」日本、空中戦を「制圧した」CB、「勝敗を分けた」両チームの消耗度【ワールドカップ出場権を獲得、サッカーU‐20日本代表「アジア制覇」への関門】(2)の画像
U‐20日本代表が未来につながる貴重な経験を積んだ(写真はイメージです)。 撮影/中地拓也

 サッカーU-20日本代表が、U20アジアカップでベスト4へと進出、ワールドカップへの出場権を手にした。苦戦続きだったチームがアジア突破を果たした理由と、頂点へたどり着くために必要なことは何か。サッカージャーナリスト後藤健生が考察する。

■「攻撃の起点を作った」大関友翔

 ただ、感心したのは早い時間に失点したのに、まったく慌てなかったことだ。焦ってロングボールを蹴ったりしていたら相手の思う壺だったろうが、短いパスをつなぐことでボール保持の時間を長くして次第に流れを取り戻した。

 中盤では小倉幸成が守備的な役割を担い、大関友翔がパスをさばいて攻撃の起点を作る。右サイドハーフの佐藤龍之介も中に入ってパス回しに参加。佐藤が中に入ったスペースにはサイドバックの梅木怜が上がってくる。

 そして、13分には佐藤から左サイドの石井久継にパスが渡り、石井のクロスから最初のチャンス。22分には左に開いた神田奏真のクロスに佐藤が飛び込んだが、シュートはGKのアルシャ・シャクーリに弾かれた。

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