【湘南戦で突きつけられた鹿島の現実(1)】「5バックを崩すために人数をかけた時に失ってカウンターを食らっていた」と知念も反省。ボール保持を志向する鹿島の攻守両面の難しさとは?の画像
鹿島アントラーズの知念慶 撮影:中地拓也

 川崎フロンターレ時代に国内7冠を獲得した名将・鬼木達監督率いる鹿島アントラーズが2025年J1でどのような戦いを見せるのか。内容的にブラッシュアップされたうえで、常勝軍団復活を果たせるのか。それは多くのサッカー関係者・ファンの関心事だった。

 1月の宮崎キャンプのテストマッチ、2月1日の水戸ホーリーホック戦では必ずしも順調な仕上がりとは言い切れない部分もあっただけに、15日の開幕・湘南ベルマーレ戦のパフォーマンスが大いに注目された。
 指揮官が送り出したスタメンは予想通りだった。鈴木優磨とレオ・セアラを2トップに据え、右MFに荒木遼太郎を配置。”王様タイプ3枚”をハードワークのできる左の師岡柊生が支える形だ。柴崎岳知念慶の両ボランチは現時点でのファーストチョイス。小池龍太を右サイドバック(SB)に加えた守備陣も想定の範囲内だ。湘南の左サイドに韋駄天・畑大雅がいて、さらに左インサイドハーフの平岡太陽、左DFの鈴木淳之介らも上がってくるため、1対2の数的不利の状況になっても守れる小池の方がベターという判断だったのだろう。
 この陣容で挑んだ鹿島の入りは悪くなかった。開始4分には左CKからファーサイドでフリーになった鈴木優磨が決定的なシュートを放ち、チームの士気を高めた。

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