■昨シーズンまでの武器が「再び炸裂」

 さて、そういうわけでベストメンバーを起用した広島が新戦力や若手主体の神戸に勝利したことは驚くべきことではない。

 3バックの堅い守備と、サイド攻撃からの得点。昨シーズンまでの広島の武器が、再び炸裂した。神戸戦では右のWBでプレーした中野就斗は、12分に攻撃に上がってきたCBの塩谷司とのパス交換から素晴らしいクロスを入れ、これをトルガイ・アルスランが狙いすましたヘディングでクロスバーに当ててゴールを決めた。

 どこのポジションに入っても高いレベルのプレーを見せる中野。そして、経験豊富なトルガイは、今シーズンもこのチームの中心となっていくだろう。また、34歳になったトルガイはコンディションも非常に良さそうで、昨年は途中加入の中での活躍だったが、今シーズンは広島のサッカーにもますます適合して、さらなる活躍が期待できそうだ。

 ゴンサロ・パシエンシアはわずか数か月で退団してブラジルに渡ったものの、その他の主力組は健在。

 そんな広島で、注目すべき新戦力はなんといってもジャーメイン良であろう。(3)に続く。

(3)へ続く
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