■年俸10倍よりも「重要なこと」
わずか300万ユーロでの獲得だったうえに、これまで2シーズン半もチームの攻撃に不可欠な活躍を見せ、「日本」という、クラブにとっての新市場も大きく開拓してきた三笘は、すでにブライトンに大きな利益をもたらしている。そのうえに9000万ユーロ、主力選手級を4、5人買える金額でのオファーは、純粋に「ビジネス」の面からみれば、断るほうがおかしいほどのものだ。当然、現在500万ユーロ(約8億円)と言われている三笘の年俸も、数倍、あるいは10倍近くに跳ね上がっただろう。
だが、ブライトンと三笘は、敢然として断った。それは三笘の考えを反映してのものだったに違いない。
「サッカーをしている理由をしっかり考えなくてはいけないですし、高いレベルの中でプレーすることのほうが重要だと考えています」(2月1日のノッティンガム・フォレスト戦後の三笘のコメント=2月3日「サッカーダイジェストWEB」掲載)