■「それもACLEだと思う」と自身に向ける矢印

 11日当日に迎えるキックオフの時間は19時。夜になればさらに冷え込むだけに、実際のプレーへの影響は必至だ。
 公式練習を終えた三浦颯太にまずはピッチについて聞けば、「見ての通り(笑)」と苦笑い。「硬いし、日陰のとこはカチコチ。(試合は)夜なので、難しいピッチコンディションだと思います」と話す。
 さらに、「この時間でこの感じなので。今は太陽が出ている分、動いたら温かいですけど、夜は足が冷えないようにとか、ちゃんと準備したい」とイメージを膨らませる。
 実際のプレーへの影響があるか聞けば、「ボールタッチとか動きはこのピッチコンディションで左右されると思うんですけど、それもACLEだと思うので、言い訳せずに内容より結果を追求してやりたい」と、自身に矢印を向ける。
 だからこそ、浦項へのスカウティングも進んでいる。その印象を尋ねれば、「どんな形でも点を取れそうなチーム」と警戒したうえで、「身長のでかい外国人選手やサイドの左利きの選手など、武器がある選手が前にいる。後ろはフィジカル的に優れている。ピッチコンディション考えたら相当考えてやらなきゃいけない」と話す。
 それでも、臆する気持ちはない。長谷部茂利監督の下で作り上げた新しいチームの可能性を感じているからで、「(左サイドでは)去年と違ったバリエーションは出せる」と言い切る。
 その、ボールの“供給先”である山田新も、このピッチだからこその戦い方をイメージしている――。
(取材・文/中地拓也)
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