
昨年までの8年間を鬼木達監督の下で過ごした川崎フロンターレは、今季、大きく変わろうとしている。古巣に戻りし勇者・長谷部茂利監督はどのようなシステムとメンバーで挑むのか、考察する。なお、戦術やメンバーについての詳細に触れていない点はご容赦いただきたい。
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昨季から選手の入れ替えはほとんどなく、退団したのはFW遠野大弥、MFゼ・ヒカルド、GK早坂勇希の3人。一方で新たに加入したのはMF伊藤達哉と新卒選手4人で、そのほか、MF大関友翔がJ3福島での武者修行を終えて復帰した。
選手の入れ替えはほとんどないと言っていいが、監督・コーチ陣はかなり様変わりしていることから戦い方は大きく変わる。
その長谷部監督はアビスパ福岡で3バックで戦っていたが、今季、川崎ではまずは4バックで戦う。ここまで公開された練習試合や練習では3バックを試している場面はなく、川崎の選手にとってはある程度慣れた最終ラインの形で挑むこととなりそうだ。
長谷部監督は筆者の質問に「後ろを5枚でやる、3枚でやるっていうのは少し難しいと思います。(3バックで戦うとなると)本当にゼロからのスタートになるので、それが1から、2からのスタートになるように、自分では決断しているつもりです」と答えており、システム継続のメリットを生かす様子。
システムについてはオプションとして他の形もあるようだが、基本システムは4-2-3-1となる。鬼木監督が昨年の大部分を戦った形ではあるが、長谷部監督は守備構築で前任者とは大きく異なる構え方をするため、選手の起用法にも変化が出そうだ。