■今後の「課題」がはっきりした試合
ただ、もちろん、この試合は開幕を間近に控えたプレシーズンマッチだったので、鹿島も体を張って厳しい守備を行ったわけではない。J2というリーグは、「J1昇格」あるいは「J2残留」を目指す激しく厳しい試合が多いので、そういった時間もスペースも与えられない中で、どこまで攻撃力を発揮できるかが鍵となるだろう。
鹿島にとっても、この試合はキャンプを通じて積み上げてきたことを試す絶好の機会となった。
何ができて、何がこれからの課題なのかがはっきりした試合であり、また、課題となる前線の組み合わせを何通りも試せたので、鬼木監督にとっては多くの情報が得られた試合になったのではないだろうか。
鹿島の得点はCKから生まれたゴール前の混戦からの跳ね返りを田川亨介が決めたもので、流れの中からのゴールは生まれなかった。「個の力」の差のおかげで、水戸の12本を上回る15本のシュートを記録しはしたが、攻撃がうまく機能したようには見えなかった。
そんな中で最も目を引いたのが、右サイドの攻撃だった。(2)に続く。