■スポンサーもサポーターも巻き込んで
川崎フロンターレの特徴の一つが、スポンサーやサポーターも巻き込んで一体となること。サポーターは、スポンサーに感謝や共闘の巨大横断幕を掲げるなどその気持ちを表してきた。
そんなサポーター席に、信用金庫の理事長が自ら訪れるのは、しかも、韓国のスタジアムでそれが実現するのは、Jリーグが全国に普及したと言えど、川崎だけかもしれない。
チームは日本勢にとって初勝利をつかみ取った。脇坂泰斗が勝利を確信するゴールを決めると、サポーター席に走って喜びを共有したのも、そうした関係性があればこそであり、その絆がチームを強くしている。
川崎はこの試合に勝利したことでラウンド16進出を決めており、悲願の“アジア青覇”にまた一歩進んだ。選手、チーム、スポンサー、サポーター、そのすべてが一つになって、世界を青く染め上げる。
(取材・文/中地拓也)