■原口は”12人目のレギュラー”
左はやはりマテウス・サヴィオの存在感が非常に大きい。原口と共存させるため、サヴィオを中央に動かすというプランもないとは言えないが、開幕時点ではサヴィオが先発、原口がジョーカーという構図になりそうだ。
ただ、原口は完全なるサブではなく”12人目のレギュラー”という扱いになるはず。彼ほどの経験値のある人材を指揮官が使わないはずはないからだ。
今後、リハビリ中の松尾佑介が復帰してくるだろうし、関根貴大もこのポジションをこなせる。そのあたりをどう使い分けていくのか。指揮官の判断に注目したい。
トップ下は中島、安部裕葵、渡邉凌磨など複数人材がいる中、最も輝いているのが松本。サンフレッチェ広島時代もボランチと2列目のところを柔軟に動きながらダイナミックな飛び出しとゴールに絡むプレーを見せていたが、そのストロングは浦和でも健在。周りとの連携もスムーズで、彼は今季の最重要ポイントになるかもしれない。
「トップでスタートするのは全然いいですけど、凌磨君もトップ下ができるので、うまくコミュニケーションしながらできると思う」と松本は渡邉との共存にも手ごたえを口にする。それが機能し、攻守両面で躍動感が生まれれば理想的。前向きに捉えてよさそうだ。
(取材・文/元川悦子)
(後編へつづく)