■人口の「10分の1」が協会に加盟
グリーンランド・サッカー協会ことKAKは、1971年7月4日設立。人口5万7000人の「小さな島」だが、サッカー協会登録人口は5500人もいて、最大の人気競技となっている。FIFAはもちろん、地域連盟にも加盟していないため、代表チームの活動は制限されている。サッカー批評WEB連載の「この世界のコーナーエリアから」で昨年5月に紹介した「アイランド・ゲームズ」が主要舞台だ。なかなか国際舞台には恵まれないが、KAKはサッカーとフットサルで男女の代表チームを持っている。
グリーンランドには、現在、8クラブが加盟する「プロリーグ」が存在する。しかし、戸外でプレーできるのは5月中旬から9月中旬までという短期間で、リーグ戦といっても実に些細な大会だ。8クラブは2つのグループに分かれ、両組4チームは総当たり戦(ホームアンドアウェーではない)をして両組上位2位までが準決勝、決勝に進むという大会方式である。「グリーンランド銀行リーグ」と呼ばれている。
現チャンピオンはグリーンランドで最大の人口(約2万人)を持ち、自治政府が置かれている主邑「ヌーク(デンマーク語での都市名は『ゴットホープ』)」の「B-67(Boldklubben af 1967)」。1967年に創立され、1993年を皮切りに最多の15回優勝を成し遂げている。グリーンランド代表も、このクラブの選手が核となって形成されている。(3)に続く。