■知念がキャプテンマーク

 確かに知念が中村憲剛(川崎FRO)や大島僚太(川崎)のようなタテパスを出す能力、ボールを出し入れする力を身に着ければ、鬼に金棒だ。日本代表経験のある柴崎や三竿をも追い越していくことが可能になる。2本目にキャプテンマークを託したのも、指揮官の大きな期待の表れだろう。どんな相手と対峙しても確実にゲームをコントロールできるボランチが複数いれば、鹿島の躍進は間違いない。ある意味、彼らは今季の命運を左右する存在と言っても過言ではないのだ。
「開幕までにやることは沢山ある。攻撃で言ったら、よりシンプルなミスをなくすこと、決定機を沢山作るために周りと関わり続けることが必要だと思います。
 今はボールを受けることに全体的な意識が強くなりすぎているのかなと。シンプルに背後を取って1点取れれば一番いい。まずはそこを見つつ、相手がそれを消してきた時に足元という選択肢でプレーできるようになれればいいですね」と三竿も2月15日の開幕・湘南ベルマーレ戦を見据えていた。チームとしてやるべきことを彼らボランチ陣から発信し、目線合わせができれば、鬼木サッカーの具現化もグングン進むはず。そうなるように、残された宮崎キャンプ、そして本拠地に戻ってからのトレーニングを大事にしてほしいものである。
(取材・文/元川悦子)

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