■その「資金」をどこから調達するのか?

 Jリーグ・クラブが「5大リーグ」並みの財政力を持てれば、ヨーロッパや南米の代表クラスの選手がJリーグに加わったり、若手の有望選手が経験を積むためにJリーグに参戦するといったことが起きるだろう。そうすれば、日本人選手は必ずしも海外移籍をせずとも、Jリーグで世界レベルのプレーを経験できるようになる。そうなれば、Jリーグの観客動員数はさらに拡大し、海外からのテレビマネーが流入するかもしれない。

 だが、その資金をどこから調達するのか?

 日本の経済には1990年代までのような勢いはない。製鉄などの重工業は中国企業に押され、これまで世界をリードしてきた自動車産業も安泰ではない。

 これからも人口減少と急速な高齢化が予想され、日本の経済はさらに縮小していってしまうかもしれない。そうなったら、日本国内の資金だけでは、とてもヨーロッパのトップクラブに伍していくことは難しいのだ。

 これはサッカー界だけの話ではない。これからの日本は外国資本や外国人労働者の導入を避けて通れないはずだ。

 その意味で、RB大宮アルディージャが成功するか否かが大いに注目されるのだ。

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