■「6万平方メートル」を越えるグラウンド
Jヴィレッジのようなトレーニング施設は世界中にたくさんあり、ピッチが何面も並んでいる光景はよく見ることができます。しかし、その周囲すべてをスタンドが取り囲んでいるなんて、見たことも聞いたこともありません。
この「スタジアム」は、第1次世界大戦が終わってすぐの1926年に完成し、その後、何度も改修されてきました。
チェコ式の集団体操に使われたそうです。
中部ヨーロッパでは、体操が盛んでした。現在オリンピック種目になっている器械体操だけでなく、もっと、さまざまな形態がありましたが、集団でパフォーマンスをするマスゲームのような体操も盛んでした。
この6万平方メートルを越える広大なグラウンドでは、そうしたパフォーマンスが行われていたのです。
ちなみに、熱心に体操を行っていた人たちは、英国生まれのフットボールという近代的な遊びに対しては、反感を持っていたようです。フットボールを行ったのは若くて、国際主義的な人たち、あるいはユダヤ系の人たちが多かったと言われています。