【川崎・中村憲剛FROがついに“現場入り”。長谷部フロンターレにもたらすものとは (2)】若手のポテンシャルを感じたからこその愛ある言葉。「開幕から出るルーキーはこの時点で爪痕を残す」の画像
川崎フロンターレの沖縄キャンプに参加する中村憲剛FRO 撮影:中地拓也

「うまくいかなかったことは潰せばいいだけ。(狙いを)何も持たないでただやるゲームよりも、自分たちがやってほしいことをやって問題が出た方が俺はいいと思う」

 1月21日に行われたFC琉球とのトレーニングマッチに敗れた川崎フロンターレを見て、こう口にするのは中村憲剛FRO(フロンターレ リレーションズ オーガナイザー)だ。この日から沖縄キャンプに参加。新たな歩みを進めるチームを見守っている。
 22日のチーム練習はリカバリー中心のメニューではあったが、一部選手が実施したボール回しや練習に参加。現役さながらの技術を見せながら、選手のコンディション調整に当たっていた。
 中村氏のこのキャンプでの目的はさまざまあるが、「今、フロンターレで何をしようとしてるのかをちゃんと学びつつ、(選手から質問などを)聞かれれば答えはするけど、それはコーチングスタッフの方もいますし、耳を傾ける相手の一人としていれることが大事なのかな」とイメージを語る。
 同じ「FRO」という役職でも、昨季より現場に近くなった。その立場でチームをよりサポートしたいという気持ちがあればこそ、「(現役引退後は)そもそもキャンプに来たことがないので、振る舞いが分からない(笑)。そもそも、このあと、誰が(ホテルに)連れて帰ってくるかも分からないから、これはもう歩いてかなきゃいいんじゃないか(笑)」と冗談交じりに話すように、現場でよりよい形を模索する気持ちだ。

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