■予想を上回る「活発な攻守」で快進撃
16年ぶりのJ1の舞台。2024シーズンが始まる前、ヴェルディの評価は、けっして高くはなかった。城福浩監督の指導の下、激しく攻守を繰り返すチームとして大きく成長を遂げたヴェルディだったが、J1で戦い抜くには戦力が乏しいのではないかと見られていたのだ。
「J1残留」が、このチームの現実的な目標ではないか―。私もそう考えていた。1シーズンでJ2に逆戻りしたら、ヴェルディはまた長い低迷期を迎えてしまう恐れがある。しかし、J1で2シーズン目を迎えることができたら、スポンサーも増え、これまでのように、活躍した選手を次々と手放さざるをえないような負のサイクルから抜け出せるのではないか―。
だが、ヴェルディは予想をはるかに上回る活発な攻守で「16年ぶりのJ1」を戦い抜いた。そして最終的に6位という好成績を収めた。その要因は、間違いなく「城福イズム」の浸透だった。