■終盤の逆転で「4強進出」を決めた!
栃木市会場での2試合目は新潟医療福祉大学(北信越大学リーグ優勝)対日本大学(関東リーグ6位)。
こちらは、ますます強まった強風のせいか、なかなかパスがつながらず、前半はほとんどチャンスらしいチャンスもないまま推移。後半も、点が入りそうもない展開が続いた。
「おやおや、日も傾いてこれから寒くなるのに延長かなぁ……」と思っていたら、77分に日大の熊倉弘達(ヴァンフォーレ甲府内定。双子の兄の弘貴は横浜FC内定)が超ロングシュートを決めて先制した。ハーフライン手前から右足で放ったライナー性のキックが追い風に乗って伸びて、ゴール右上に決まったのだ。
81分、反撃に映った新潟医療福祉大はFKからのボールをMFの細井響がヘディングで決めたものの、オフサイド判定。多くの選手が主審、副審を囲んで異議を唱えたが、VARのない大学選手権では判定が覆るわけもなく、これで万事休したかと思われた。
ところが、84分にゴール前の混戦から交代で入ったばかりの森駿人が決めて同点とすると、その1分後には松本天夢(来季はV・ファーレン長崎)のシュートがDFの手に当たってPKをゲット。松本自身がキックを決めて、新潟医療福祉大は終盤の逆転で4強進出を決めた。
互いに攻めあぐねた時間が長かった試合だったが(シュート数は新潟医療福祉大学が7本。日大はわずか3本)、終盤の超ロングシュートやまさかの逆転劇があって、それなりに楽しめたゲームだった。
なお、同日に行われた、さくらスタジアムでの2試合では、東洋大学(関東リーグ3位)が大阪体育大学を破り、関東リーグ優勝の明治大学と同準優勝の強豪対決はスコアレスドローに終わり、PK戦で明治が準決勝進出を決めた。これで、25日に行われる準決勝は関東勢3チームに新潟医療福祉大学が挑む構図となった。