昨季限りで現役を引退した元日本代表GK南雄太氏の引退試合が12月21日にNACK5スタジアム大宮で行われた。多くのレジェンド選手たちが集まって大盛り上がりとなった中、試合開始前に“伝説のゴール”を再現した始球式が話題を集めた。
1979年9月30日の黄金世代のGKである南は、静岡学園高校から1998年に柏レイソルに入団。1999年のワールドユース(現U-20ワールドカップ)で準優勝したチームの守護神として名を馳せるとともに、長く柏のゴールマウスを守り続けた。柏退団後、ロアッソ熊本、横浜FC、大宮アルディージャでプレーし、44歳まで現役を続けた。
長い現役生活の中で数々のビッグセーブでチームを救った南だが、最もファンが記憶している“伝説”と言えば、2004年5月22日のサンフレッチェ広島戦で、キャッチしたボールを投げようとした際に手元を誤り、真後ろの自陣ゴールにボールを投げ入れてしまうオウンゴールだ。
先日行われたJリーグアウォーズでも壇上で“ネタ”にされたが、この日の引退試合では、始球式に登場した南が息子が“再現”。ゴールマウスに立った南に向かってPKを蹴り込むかと思いきや、蹴る寸前にボールを手で拾い上げ、そのまま“あの時”のような投げっぷりを披露してゴールネットを揺らした。