■優勝がかかった「広島」を相手に完勝

 そして、もう1つ、4位ガンバ大阪も来年の優勝が狙える位置にいるのは間違いない。

 G大阪は最終節で広島に3対1で勝利した。これで、勝点では町田に追いついたものの、得失点差で4位に甘んじた。ただ、優勝がかかった広島を相手に、あれだけの内容の試合を演じて3対1のスコアで完勝したのだから、当然、来シーズンは優勝を目指して戦えるはずだ。

 そこで、今回は最終節での広島戦でのパフォーマンスを通じて、G大阪の将来の可能性について考えてみたい。

 広島戦は、G大阪の完勝。スコアが3対1となったのは、多分にゲームの流れによるものだが、内容は間違いなくG大阪の試合だった。

 前半13分。それまで、やや押しこまれていたG大阪は右CKからの跳ね返りから先制した。鈴木徳真が蹴ったCKのボールを広島の選手がクリアし、ボールはファーサイドに流れた。すると、落下点に待っていた山田康太はワンタッチでウェルトンにつないだ。これがポイントだった。楽な体勢でボールを受けたウェルトンが入れた正確なクロスに、坂本一彩が冷静に合わせてボールをゴールに流し込んだのだ。

 こういった優勝がかかるような大一番では、先制ゴールの重みはいつも以上のものがある。「勝利」が優勝への絶対条件という広島には、当然、あせりが生じるからだ。

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