■町田における昌子源の存在感
過去のキャリアや日本代表歴、今季赴いた町田を的確なコーチング力で鼓舞した昌子というのはその筆頭かもしれない。やはり彼がいなければ、J1初昇格のこのチームが最終盤まで上位を走り、タイトル争いに参戦し続けることは難しかった。それは黒田剛監督も認めるところではないだろうか。
昌子にしても、2018年ロシアワールドカップの後、フランス1部・トゥールーズへ赴き、ガンバ、鹿島アントラーズを経て、町田入りした時点で相当な覚悟を持っていたに違いない。もしかすると「ここでダメだったら、サッカー選手生命が難しくなる」というくらいの思いはあったかもしれない。
若い谷や藤尾、オ・セフンは真のプロフェッショナルたる彼の姿勢から刺激を受けた部分は少なくなかったはず。単に活躍度だけなら上記3人という可能性もあるが、チーム全体の影響力や存在感を加味すると、やはり昌子が相応しい存在ということになる。本人もそれだけの成果を手にできれば、昨季鹿島で味わった屈辱を完全払拭し、より充実した30代を過ごせるだろう。
ただ、それを現実にするためにも、町田はまず鹿島を確実に撃破し、上位2チームの敗戦を待たなければいけない。果たして全ての結末はどうなるのか…。今から1週間後が待ち遠しい限りだ。
(取材・文/元川悦子)