カメラマン歴53年の大ベテラン、原悦生がレンズ越しに見たACLエリート、川崎フロンターレvs山東泰山戦。ベテランとニューフェイスの融合と痛ましいアクシデント、そして、鬼木監督がチームに残したものについて考える――。
危ないシーンはこの日「3回」
ほとんどの時間をピッチの半分でプレーしていても、アッという間に攻め込まれて失点してしまうことはある。
そんな危ないシーンがこの日3回あったが、川崎はゴールを許すことなく、4-0で勝つことができた。
3分、マルシーニョがこぼれ球を入れて先制し、展開は楽になったかと思ったが、追加点はなかなか生まれなかった。
41分の山本悠樹の低い弾道のフリーキック(以降、FK)は壁の横をすり抜けて、巧みなカーブを描いてニアサイドのネットを揺らした。
背番号77、ダブルセブンの見事としか言うことができないキックだった。