■三笘薫をシャドウで起用
この3人の組み合わせの他に、2シャドーで使われたのは9月のバーレーン戦で終盤に浅野拓磨が入り、久保と2シャドーを組んでいる。ご存じの通り、浅野は負傷により10月、11月のシリーズでは選外となっており、このポジションのオプションとしては未知数なままとなっている。
10月シリーズでは南野と鎌田でスタートしたアウェーのサウジアラビア戦で、右ウイングバックで先発していた堂安律が、後半から南野に代わって右シャドーに入り、左の鎌田と組んだ。そこから左ウイングバックから三笘が左シャドーに移り、堂安と三笘というウイングバックでスタートした二人がシャドーで組む形が実現した。
これは1点を追いかけるサウジアラビアが終盤、リスクを負って攻撃に出てくることを見越して、左ウイングバックに前田大然を投入する代わりに、三笘を2列目に出してカウンターを狙うという意図が反映さえている。
またシステムの特性上、アウトサイドの運動量による負荷の大きさを考えれば、堂安や三笘をシャドーに回すことで、ウイングバックをフレッシュな選手に代えながら、堂安や三笘を長い時間引っ張るという意図も含まれているだろう。このサウジアラビア戦では後半43分から堂安や三笘に代わり、久保と中村敬斗が投入されて、守備面のタスクと追加点を狙うことで、相手の攻勢を削ぐ役割を果たしている。