【”森保ジャパン”の鍵となる2シャドー。敵地2連戦で明らかになった形と進化(2)】三笘薫&伊東純也のシャドー起用で、森保一監督が狙うオプション拡充。組み合わせは10通り以上の画像
シャドウとしてプレーしたインドネシア戦でのサッカー日本代表の三笘薫 撮影:中地拓也

 3ー4ー2ー1の2シャドーにおける戦術的な主軸が南野拓実であることは、最終予選の6試合で全て先発起用されていることからも明らかだが、7−0で大勝したホームの中国戦を除く6試合で途中交代していることから、スタメンであっても3バックやボランチのように、90分間のフル出場が想定されているわけではないようだ。

 ただ、それは南野の体力的な配分を考えての交代というだけでなく、豊富なタレントを生かして、攻撃のバリエーションを活用していきたい意図もある。アウェーのバーレーン戦では後半20分に南野から久保に代わり、スタメンだった鎌田と組む形になった。基本的には鎌田が中盤に引き、久保が前目に残ってチャンスに絡むという関係だったが、久保が右ワイドに流れれば二列目の中央に流れて、ボランチの遠藤からスルーパスを受けるシーンも見られた。
 中国戦も途中から南野に代わり鎌田が左のシャドーに入る形で、このコンビが実現している。ただ、すでに3−1とリードしたところから、攻撃では4ー3ー3のような形になることが多く、鎌田がより中盤に引く代わりに、左ウイングバックの三笘薫が高い位置で、右シャドーの久保と非対称の左右ウイングのような関係になり、FW小川航基や後半32分から投入された古橋亨梧を生かす形を取っていた。
 おそらく森保監督のベースとしては南野を軸に鎌田か久保をセットで起用するというのがベースにあり、鎌田と久保のコンビというのは流れを変えるためのオプションの1つなのだろう。

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